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Webの案件を進める中で、お客さんから
「現在のサーバーからXserverへお引っ越ししたい」
「クライアントのXserverから自社のXserverのアカウントへ移管したい」
等々言われることもあるかと思います。
その際、Xserverで「あれ?これできないの!?」という「罠」があることに気がついたので、今回はその2点を備忘録も兼ねて共有していきます。
※記事は2024年4月2日時点のものです。
Xserverの仕様が変わっている可能性もあり、実際にこういった事例が発生した場合はサポートに連絡を推奨します。
他社サーバー→Xserver移管の場合の罠
「うちのサイト、ワイルドカード証明書使ってるから、そのまま移管先でも使いたいんだよね」
これ実はXserverではできません。
今回の事例の場合は、以下の2点が原因となります。
①Xserverでは他社で購入したSSL証明書は対応していない(またXserver同士でも別アカウントには譲渡ができない)
②XserverではワイルドカードSSL証明書は取り扱っていないため、有料SSL証明書を使うには、ドメイン・サブドメインそれぞれ証明書を取得する必要がある。
Xserverでは他社で取得したSSL証明書の持ち込みは不可、かつ、Xserverで取得できるSSL証明書にもワイドカード証明書はないため、大規模サイトのサーバー移管を行う際には事前に現行サイトで有料のSSL証明書を使用しているかの確認が必要不可欠となります。
Xserver同士(別アカウント)でサーバーを移管する際の罠
「現サイトも移管先サイトもXserverだし、簡単にお引越しできるよね」
これ、Xserverでは簡単にいきません。
Xserverでは運用中のドメインを他サーバーIDに重複して登録することができません。
上記がどういうことかというと、通常であれば、あらかじめ移管先サーバーにドメインを登録しておき、DNS切り替えの際に発生する、どこにもアクセス出来ない空白期間が発生するのを避けます。
しかし、Xserverの別アカウント(異なるサーバーID)間の移管では、移管前サーバーからドメインを削除し、ドメインが削除されたのを確認後、新サーバーでドメインの登録が必要となります。
文章では、サイトがちょっとの間見れないだけでしょ。という風に思われますが、もし移管元のサーバーでメールを使用していた場合、DNSが浸透するまでの数時間、メールの送受信が不安定な状態になります。
こうした空白の時間を消すためには、他社サーバーで一旦、通常の方法でドメインを登録し、再度Xserverへ移管を行う必要があります。
移管元Xserver→他社サーバー→移管先Xserver
また、余談ではありますが、Xserverで移管元のサーバーからドメインを削除し、移管先サーバーにドメインを追加した数時間はコントロールパネル上の追加したドメインの横に「Aレコード相違」が表示され続けます。
焦って、DNS等触ってしまうとさらに二次被害が起きてしまうのでとっても不安ですがこちらは辛抱強く待ちましょう。
まとめ
上記の2点をまとめます!
①他社サーバーからXserverへ移管するときは、「有料SSL証明書持ち込み」と「ワイルドカード証明書の使用」はできない
②Xserver→Xserverの移管の場合では、どこにもアクセス出来ない時間が出来るので、メールサーバー等を使用している場合は、間に他社サーバーを挟むのが無難
Xserverへ移管をする際は、ぜひこの2点に気をつけて日々の業務をがんばりましょう!